この4月に分析計測・極低温部門長を拝命しました。至らぬ点もあるかと存じますが、よろしくお願いいたします。
私は約30年前に岡山大学に赴任しましたが、この間ずっと全学の分析機器のお世話になってきました。
恩返ししたいという気持ちもあり部門長をお引き受けした次第です。ユーザーを代表して精一杯務めさせていただく所存です。
分析機器そのものの充実に加えて、分析機器の利用をサポートするインフラ整備も着々と進んでいます。
特に、コアファシリティポータル(CFPOU)の機能が急速に進化しつつあり、利用実績の管理、支払予算指定、利用機器と発表論文の紐付けなどが驚くほど簡単にできます。
岡山大学の分析機器を検索できる「カタログ的機能」も付いています。
さらに、各分析機器の利用時間・利用料金・論文発表実績の「見える化」も顕著です。
少し過激な表現をしますと、「購入価格と研究成果に基づいて、各分析機器のコスパを定量的に比較する」ことも可能です。
ご存じのように、論文・ジャーナルには種々のインデックス(インパクトファクターやQ1など)がありますので、数と質の両面で各分析機器のコスパ・貢献度を定量的に検証できてしまうのです。
すでに、ElsevierのPURE(https://okayama.elsevierpure.com/en/)のトップページのEquipmentには分析機器がリストアップされており、そこをクリックすると紐付けされた論文業績リストを閲覧できます。
分析計測・極低温部門から案内が行きましたら、分析機器と発表論文の紐付け作業を必ず行っていただくようお願いいたします。
CFPOUで簡単に紐付けできるように工夫されております。
将来、現有の分析機器を更新する頃には、上記の「定量化」と「見える化」がさらに進んでいるものと思われます。
分析計測・極低温部門では現在、サイテック・コーディネーターと呼ばれる先生が3名おられます。
分析機器に関する高度な知識とスキルを持っており、なおかつ、自身の研究分野に関する造詣も深いです。
依頼測定・データ解析・共同研究など、幅広くご対応いただけます。分析機器の講習会や交流イベントなどもいくつか企画されています。
「学生マイスター制度」があり、一定水準に達した学生が責任をもって分析機器を操作します。
今後は、学外向けにPR活動を実施し、学外利用も増やしていく予定です。また、各研究室で管理されてきた機器をCFPOUに登録いただくことも可能です。
ご質問やご要望などございましたら分析計測・極低温部門の教職員にお気軽にご相談下さい。
最先端の研究は最先端の分析機器によって強力にサポートされるケースが多いです。
研究を飛躍させるためにも是非、センターの分析機器を有効に活用して下さい。皆様の研究がますます発展することを願っております。
岡山大学自然生命科学研究支援センター
分析計測分野長
依 馬 正